一般に塩化ナトリウムに代表される塩類は常温で固体であり、数百℃以上の高温領域で融解して液体(溶融塩)となります。近年になり特定有機の陽イオンと陰イオンの組み合わせにて室温で液体となる塩が見出され、イオン液体(常温溶融塩)と呼ばれ大きな注目を集めております。

特長

  • 幅広い温度領域で液体
  • 高イオン伝導性
  • 電気分解しにくい
  • 化学安定性が高い
  • 特定の溶媒(水など)に不溶

用途

  • 剥離帯電防止
  • 樹脂練り込みによる導電性付与
  • 電気化学デバイス用電解液
  • 再利用可能な有機合成用触媒
  • 合金組成等を制御した金属の電析

製品リスト

  • CIL-312:疎水性であり、ポリエステルやアクリル系のバインダー樹脂との相溶性に優れていることから、フィルム等のコーティングインキに配合した際に導電性能が発現しやすい。
  • CIL-313:親水性であることから、水系の帯電防止インキ等にも使用可能。また、比較的高い熱分解温度を有するため、各種樹脂への混錬にも適応。

製品別性状

  CIL-312 CIL-313
外観 透明~淡黄色(液体) 透明~淡黄色(液体)
溶解性 極性有機溶媒:易溶
水:不溶
極性有機溶媒:易溶
水:易溶
電導度 mS/cm(20℃) 2.85 2.95
分解開始温度 267℃ 315℃
引火点 364℃ 275℃

数値は参考値であり、製品を保証するものではありません。

各種溶媒との相溶性

  CIL-312 CIL-313
×
炭酸プロピレン
アセトニトリル
メタノール
NMP
エタノール
アセトン
MEK
2-プロパノール
酢酸エチル
酢酸ブチル
m-キシレン × ×
トルエン × ×
ヘキサン × ×


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